ブックタイトルコラーゲンペプチド・ファクトブック

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概要

コラーゲンペプチド・ファクトブック

ら遊走してきた線維芽細胞をコラーゲンゲル上に播種し、10%FBS存在下で培養した。その結果、通常の培地、Pro、Hypを添加した培地では増殖は認められなかったが、Pro-Hypの添加で有意な増殖が起り、図8に示す様にその効果には用量依存性が認められた30)。これらの結果はコラーゲンペプチドを摂取した後にヒト血漿に存在するPro-Hypは線維芽細胞に対する生理機能を持つ事が明らかとなり、コラーゲンペプチドの経口摂取によりコラーゲンを合成する線維芽細胞の増殖が促進する可能性が示唆される。コラーゲンペプチドの摂取による褥瘡の改善効果などを説明できる可能性がある。前述の様に創傷部位において血小板由来成長因子等が放出されると線維芽細胞が損傷部に遊走することが知られている。遊走した線維芽細胞はコラーゲンを合成することで、傷を修復し、その上を上皮系の細胞が遊走することでさらに傷の修復が進む。組織の損傷に伴いコラーゲンの分解が生じ、内因性のPro-Hyp等がこの遊走を促進することが考えられる。事実我々は創傷部位にPro-Hypの存在を認めている(未発表データー)。食事由来血中Pro-Hypも血液から炎症を起こしている創傷部位は浮腫をおこしているため血管から漏れだし、内因性のPro-Hypと共同で創傷治癒を促進しているという仮説を提案している。血圧低下、血流改善、肌の保湿改善などの研究も進む一方、線維芽細胞の由来によってはコラーゲンゲル上でのPro-Hypによる増殖促進効果を示さない場合が存在する。我々は皮膚から遊走してきた線維芽細胞を継代すると、Pro-Hypに対して応答しなくなる事を見出している。そのため、創傷部位に遊走してくる線維芽細胞と、正常な皮膚中のレジデントの線維芽細胞はかなり性質が異なる可能性がある。この現象は、創傷治癒後の過剰なコラーゲン産生の抑制と関連していると推測している。現在,創傷治癒初期に遊走してくる線維芽細胞と正常部位の線維芽細胞に特異的なマーカーの検索、および、Pro-Hypに対する応答の差のメカニズムの解明を進めている。コラーゲンペプチドの摂取により、褥瘡等の創傷の治癒促進の他、血圧の低下、血流改善、肌の保湿改善等も知られている。他の研究者のin vitroの実験によりAla-Hyp等がアンジオテンシン変換酵素の阻害活性があることが報告されている31、32)。これらのペプチドの阻害活性はそれほど高いものではないが、その血中の存在量は他の食事由来のアンジオテンシン転換酵素阻害活性を持つVal-Tyr、Ile-Pro-Pro等と比べて極めて高く、生体で活性を持つ可能性がある。-65-