ブックタイトルコラーゲンペプチド・ファクトブック

ページ
60/134

このページは コラーゲンペプチド・ファクトブック の電子ブックに掲載されている60ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

コラーゲンペプチド・ファクトブック

食事由来コラーゲンペプチドの機能とその作用メカニズム京都大学大学院農学研究科応用生物科学専攻佐藤健司1.背景コラーゲンは三重らせん構造を特徴とする細胞外マトリックスの主要タンパク質成分であり、他のタンパク質にはほとんど含まれない翻訳後修飾アミノ酸としてヒドロキシプロリン(Hyp)およびヒドロキシリジン(Hyl)が含まれる。コラーゲンの熱変性物であるゼラチンは古くから食品として用いられ、中医学では血流を改善するとされている1)。また西洋においても関節の痛みを軽減するとされてきた2)。ゼラチン水溶液は低温でゲル化するためゼリーとして製菓や調理に利用される。近年ゼラチンのプロテアーゼ分解物であるコラーゲンペプチドが生産されている。コラーゲンペプチドは、低分子化されているため、ゲル形成能は失っているが、水に容易に溶解する。また他のペプチドと異なり、苦みがほとんどなく、摂取が容易である。コラーゲンペプチドは我が国では「コラーゲン」の名前で流通することが多い。このコラーゲンペプチドの摂取により皮膚および関節の状態の改善が体感できる等のエピソードが広く知られ、主に美容効果を期待してかなりの量のコラーゲンペプチドが流通している。「組織中のコラーゲンが加齢と共に減少するため、コラーゲンの補給が必要」等の表現が商業的なリーフレット等にしばしば記載されていた。しかし、既に分解されているコラーゲンがそのまま皮膚のコラーゲンとして蓄積するとは考えられない。摂取したコラーゲンペプチド由来のアミノ酸が皮膚等のコラーゲンの合成のための材料になるとは考えられるが、コラーゲンの構成アミノ酸の大部分は生合成可能であり、他のタンパク質や糖質の摂取に比べコラーゲンペプチドの摂取に特別な意味があるとも考え難い。そのためアカデミアでは、コラーゲンペプチドの摂取効果を科学的に考えること自体無意味と考える風潮も存在した。近年、ヒトボランティアを対象としたプラセボコントロール二重盲目試験により、主観的および客観的な肌の状態の改善3、4)、関節炎の改善5)、褥瘡の改善促進6)等の有益な作用が認められている。さらに動物実験により、-58-